多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)による通院を踏まえた妊活について書きます。
2020年7月現在、私は妊娠しています。
通院中は、ほぼ毎日のように、「多嚢胞性卵巣症候群 妊娠できる」「多嚢胞性卵巣症候群 妊娠した」とインターネットで検索をかけて、治療を経て妊娠することができた女性の体験談を、希望を持って読み漁っていました。
いつか妊娠できたら、私も「PCOSでも妊娠できたよ!というブログを書こう」と思いながら。
妊娠を希望してまず始めたこと
結婚してから、10か月後。
婚前から約1年半に渡って服用していたピルを終了。
そして、まずは正常な排卵が行われているのか調べなければと、オムロンの婦人用体温計(MC-652LC)で基礎体温を測ることにしました。
使ったアプリは「カラダノキモチ」。
妊娠を希望のため、排卵日が予測できる設定にして使っていました。
ピルをやめた最初の生理周期から計測をはじめ、最初の1週期目は約30日の周期で綺麗な低温期と高温期の二層になったものの、2周期目は排卵日の予測できない、見事にガタガタな線が続きました。

ピルやめた直後であることが関係しているのかな?
と勝手な予測を立て、
まあ、しばらく測ってみないとわからないよね。
と言い聞かせ、遠方での友人の結婚式や出張などが続いて忙しくしていたこともあり、とりあえず4か月ほど様子を見ました。
結果、やっぱり思わしくない。
- 低温期と高温期二層にならない
- 生理周期が40日前後と長い
- そして40日オーバーするとアプリの排卵予測機能が使えない=妊娠しやすいタイミングがつかめない
- 生理が来る直前にすこぶる体調が悪い(頭痛、腹痛、倦怠感)
いわゆる「タイミング法」を試みようにも、リズムが分からない。
もしかして排卵していないのではないか。
ようやく、そう思い至りました。
なお、服用していたピル「ヤーズフレックス」が最長120日間出血を起こさないというものだったので、これが影響していたのではと心配したのですが、上記の症状とヤーズフレックスは無関係であると、後に産婦人科の先生から言われました。あくまでも私の体質の問題みたいです。
妊娠できるか検査を受けたいことを夫に相談
少し話をさかのぼります。
夫とは、知り合って約1年で結婚しました。
結婚当初から「将来は子供が欲しい」という意見でお互い一致していましたが、交際期間が浅いこともあり、結婚してから少なくとも1年、できれば2年くらいは二人の時間を持ちたいというのが夫の希望でした。
入籍した時、私は29歳。夫は28歳。
入籍した数か月後に結婚式を行い、そのままハネムーンに行く予定にしていたので、正直私は、その直後くらいに子供を授かるパターンでも良いかな?と思っていました。
でも子供が欲しいと思うのと同じくらい夫と二人で過ごす時間もとても大切だったので、結婚後1~2年は子なしの選択に賛成して、婚前から服用していたピルを続けていました。
そして結婚してから10か月後、夫との合意も得てピルの服用を終了。
しかし、その後4か月間にわたり基礎体温を測って様子を見るも、妊娠どころか排卵の兆候なし。という流れです。
結婚してから約1年2か月経ったこの時、
妊娠できる体か検査するため、病院に行こうと思う
と、切り出しました。
基礎体温グラフを見せながら、以下の話をしました。
- あなたと私の間に子供が欲しい
- 私の体は排卵していない可能性がある
- 排卵していない場合はそもそも妊娠ができない
- 場合によっては治療が必要かもしれない
- その可能性を不安に思っているし、申し訳ないと思っている
- 治療によっては時間とお金がかかるから、今このタイミングで自分の健康状態を調べたい
- できれば、あなたの健康状態も知りたい
夫は健康状態が早く分かった方が、将来の計画も立てやすいからと、自分の検査にも同意してくれた上で、こんな話をしてくれました。
ひとつ覚えておいて欲しい。
もし、子供は難しいという結果が出た場合でも、大丈夫。
治療を考えてもいいし、子供がいない二人の生活を楽しむのでもいい。
二人でいることで、今じゅうぶんに幸せだと思っている。
夫は、私の真剣な話をいつでも真面目に聞いて寄り添ってくれるのですが、私が原因で子供が持てないかもしれないという不安がある中で、この言葉には特にすごく救われました。
余談ですが、結婚前の私は恋愛に関する自己肯定感がすごく低いこじらせ女で、
なぜ彼はこんなに私に優しいのだろうか。
こまめにLINEくれるけど義務感でやっているのでは。
付き合いたてだから?
交際3か月くらいたったら急にフラれるのではないか?
むしろ何か騙されているのでは???
くらいな勢いで、彼の前でもそう言ってグズグズするような、我ながらハイパーめんどくさい彼女でした。
だからあの頃の私だったら
もし、子供は難しいという結果が出た場合でも、大丈夫。
なんて言われようもんなら
そんなの嘘よ。
いまそう思ってるだけよ!
いざ結果が分かったら絶対に態度が変わるに決まってるわ!
とか思ってたかも。
現在は夫に日々大切にされて自己肯定感が爆上がりしているので、
この私に軽い気持ちでそんなこと言ったら許さん。
と思えるくらいに変化しています。
愛されるって、すごいパワーです。
病院に行く
不妊治療の専門クリニック or 産婦人科
病院に行くと決めた後は、病院の種類を検討しました。
不妊治療の専門病院にするか、一般的なレディースクリニックや産婦人科にするか。
結局夫とも相談して、以下の理由から、産婦人科に決めました。
- そもそもいきなり不妊治療の専門病院に行くのは心理的なハードルが高かった
- もし子供を授かれた時に、転院などを考えず継続通院ができる環境が良いのではと思った
妊娠できるのかという不安を抱えながらも、きっと大丈夫という希望を持ちたくて、産婦人科を選びました。
産婦人科選び
産婦人科に行くと決めたあとは、具体的な病院選びへ。
私がいくつかピックアップして、夫にもホームページを見てもらいながら相談しました。
以下の条件のもと、最終的にここだったら子供を産むにも良さそうだねという視点で、選びました。
- 家から近い(電車一駅、タクシーで15分強)
- 平日の診療は19時まで対応(仕事終わりでも間に合う)
- 土曜日も診療あり
- 口コミが良く地元に古くからある産婦人科
- 女医さんがいる
- もちろん不妊治療にも対応
- インターネット予約システムあり
- 入院は全室個室
いざ初診
これまでピルを処方してもらっていたのは、婦人科機能のみのレディースクリニックだったので、産婦人科に足を踏み入れることにやや緊張しました。
初診をインターネットで予約済。
私一人で行きましたが、待合室には妊婦さんと付き添いの旦那さんの姿がたくさん。
名前が呼ばれ、不安な思いで診察室に入ると、私の問診票を眺めていた初老の男性の先生から開口一番に、「赤ちゃんが欲しいんですね」と言われました。
「こんにちは」も、名前の確認もなく、緊張して胃が痛いくらいだったので、かなり面食らったことをすごくよく覚えています。
この日は内診をして、「子宮に異常はないので、卵子の発育を見ます。次の生理が終わったら、まずは血液検査に来てください」というアッサリした感じで終わりました。
自分にとってはものすごく一大事で、デリケートな第一歩だったのに、
毎日妊婦さんの訪れる病院にとっては、妊娠も不妊も日常のことなんだな
と、すごく冷静な気持ちになりました。