ふにゃふにゃ赤ちゃんの息子を抱きながら、
「この子、バスが通るのを見ると泣き止むわ」
と知ったのは、いったい彼が生後何か月の頃だっただろうか。
こちらが推しもしない0歳のうちから筋金入りの乗り物好き(電車も好きだけど圧倒的くるま派)の息子が大好きなのが、「のりものえほん」たちです。
しかし、
世の中、
ひとくちに「のりものえほん」と言っても、
車・電車・飛行機など顧客(わが子)のリクエストは細かいです。
「のりもの絵本はのりもの絵本だけど、うちは電車じゃなくてバスが出てくる絵本を求めてるのよ…!」とか、
乗り物好きな子供のいる親御さんにはあるあるだったりしないかしらと思って、今回は
バスやタクシー、宅配車、ショベルカーなどの「くるま」をテーマにした絵本をご紹介します。
※紹介文には絵本内容のネタバレを含みますので、ご注意ください。
こぐまちゃんのうんてんしゅ

言わずと知れた名作絵本、こぐまちゃんシリーズ。
0歳の時の図書館で借り、1歳になってから購入しました。
こぐまちゃんがおもちゃのバスにのり、たくさんのぬいぐるみの「お客さん」を乗せ、楽しい場所へといざ出発!
途中でぬいぐるみたちが乗降するので、「〇〇が降りたね~」と声かけをしながら読みました。
ダンプカー・はしご消防車・信号なども出て来ます。
息子は最後の方でバスが「どっしんぽん」する時のこぐまちゃんの >×< という顔が好きで、ばあばが1度「うわあー」と表情豊かに読んでみせると、そのページに差し掛かる度に「この顔をして」とこぐまちゃんを指しながら読み手の顔を仰ぐようになりました。笑
- 登場するのりもの バス 自動車、ダンプカー、はしご消防車、トラック、レッカー車
- 息子がハマった時期 0(6か月)~1歳
- 読み聞かせ時間 1~2分
- 絵本の大きさ 中くらい
- 絵本の丈夫さ ★★☆
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★★☆

おべんとうバス

生後10か月頃、友人からプレゼントしてもらった絵本です。
初めて読んだ時からドはまりで、1日何回読まされたことか!
空っぽの赤いバスがやって来て「バスにのってくださーい」と声がかかるところからスタート。
ハンバーグくん、えびフライちゃん、たまごやきさん…と、お弁当の定番おかずたちは呼ばれるたびに元気良く「はーい」と返事をしてバスに乗り込んでいきます。
「はーい」の返事に合わせて、息子も一緒に手を挙げる姿がなんとも可愛い。
おかずたちが乗り込んで空っぽだったバスがだんだん賑やかになっていくのですが、1ページずつおかずたちの表情も違う点が息子には興味深かったようです。
にこにこしている・さっきは起きていたのに目をつぶっている!など、指差ししながら教えてくれました。
- 登場するのりもの バス
- 息子がハマった時期 0歳(10か月)~1歳
- 読み聞かせ時間 1~2分
- 絵本の大きさ 中くらい
- 絵本の丈夫さ ★★★
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★★★

バルンくんシリーズ

この写真の真ん中にいる緑色の車がバルンくんです。目がくりくりっとして、とてもかわいい!
生後半年頃から図書館で何度も借りている、バルンくんがエンジン音を響かせて走るシリーズ。
2歳1か月になって再び手に取ってからも、読んで読んでとせがまれます。
親としては長いお話も楽しめるようになった今では、ちょっとボリュームが足りないかな?と思っていたのですが、全くそんなことはない様子。
バルバルバルーン!という車のエンジン音に0歳の時から喜んでいました。
他にもブロォーン!ガォーン!等々のエンジン音がたくさん出てくるのですが、夫の方が読むのが上手いし、息子の反応も良い。(夫はバイク好き)
『バルンくん』『バルンくんとさんぽ』『バルンくんとともだち』『バルンくんとおたすけ3きょうだい』と4種類あるそうです。
私が読み聞かせたのは、『バルンくん』『バルンくんとともだち』の2種類。どの作品から読んでも楽しめます。
- 登場するのりもの 自動車
- 息子がハマった時期 0歳
- 読み聞かせ時間 1分くらい
- 絵本の大きさ 中くらい
- 絵本の丈夫さ ★★★
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★★★
のせてのせて

かの有名な「松谷みよ子の赤ちゃんのほん」シリーズの一冊です。
表紙で手を振っているまこちゃんが、赤い自動車(予備タイヤなんかもついてて、ジープっぽいちょっとカッコイイくるま)で走っていると、動物たちが次々と「のせてのせて!」とやって来ます。
0歳の頃から何度か図書館で借りていますが、2歳の今も飽きずに手に取る絵本で、ロングセラーの所以を感じます。
次は誰が乗るのかな?どこに乗るのかな? とページをめくるのも楽しいです。
- 登場するのりもの 自動車
- 息子がハマった時期 0歳
- 読み聞かせ時間 1分くらい
- 絵本の大きさ 中くらい
- 絵本の丈夫さ ★★☆
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★★★
なきごえバス

やさしい水彩絵が印象的な絵本、動物がたくさん出て来ます。
表紙でにこにこしているはるくん、ほっぺたがふくふくしていて本当にかわいい!
「なきごえバス はっしゃしまーす ごじょうしゃのかたは ないてくださーい」
はるくんの掛け声でバスが出発! 鳴き声と共に動物たちがどんどん乗り込んでいきます。
動物たちが増えていくにしたがって、バスもだんだん立派になっていくのがおもしろい。
『おべんとうバス』と同じく、息子はバスに乗った動物たちの表情や仕草の違い・席を移動しているのを見つけるのが好きなようで、指差しで教えてくれます。
- 登場するのりもの バス
- 息子がハマった時期 1歳前半~2歳
- 読み聞かせ時間 2~3分
- 絵本の大きさ 中くらい
- 絵本の丈夫さ ★★☆
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★★☆
まてまてタクシー

図書館で2回借りた後、遂に購入した絵本です。
タクシーで帰宅したハットさんは家に入ろうとしたその時、車内に忘れ物をしたことに気が付きます。
しかしその瞬間、タクシーは走り出してしまう!
おー--いタクシー!!! …と、ハットさんがひたすらにタクシーを追いかける話です。
坂を転がったり、牛にまたがって追いかけたり、見失ったり。
たくさんのタクシーの中に紛れてしまった時は、息子と一緒に「ハットさんのタクシー、どこだろう?」と探すのも楽しかったです。
追いかけるハットさんの表情がめちゃくちゃ豊かなのですが、対する運転手さんは無表情チックなところがちょっとツボ。
ハットさんの忘れ物も、子供が喜ぶ大好きな物ですよ。
- 登場するのりもの タクシー 自動車、トラック
- 息子がハマった時期 1歳前半~2歳
- 読み聞かせ時間 2~3分
- 絵本の大きさ 中くらい
- 絵本の丈夫さ ★★☆
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★★☆
おたすけこびとシリーズ

小さな小人たちが運転する「はたらくくるま」がおたすけしてくれるシリーズ、どの作品から読んでも楽しめます。
パパやママ、サンタクロースなどが「おたすけこびと」に電話をかける。
「はい、しょうちしました。」と用件を受け、「さあ、仕事だ!」と出発する小人たち。
くるまを使って様々な「おたすけ」をしていく展開は、大人が読んでもワクワクします。
ショベルカーやダンプカーを始めとする重機を中心に、作品によってはバイクや船、ヘリコプターまで出てくるので、のりもの好きな子供が喜ぶこと間違いなし!
文字はかなり少なめですが、重機や小人が横長のページ全体に丁寧に描き込まれているので、小人たちのお仕事ぶりをゆっくり楽しみながら読むのがお勧めです。
大きな重機は小人サイズ、重機が扱うものものは一般大人サイズ(?)なので、この大小が入り乱れるファンタジーな世界を息子はどう解釈しているのだろう!?
横長の体裁がこのシリーズの魅力だと思うのですが、小さい子にはめくりづらいことが気になりました。
実際、1歳になったばかり息子は大喜びでこの本を手にしていましたが、ビリッとやっちゃったことは1・2回ではなく…図書館で借りて来た時などは要注意!
2歳になった今は上手にめくれるようになりました!
- 登場するのりもの ショベルカー、ダンプカー、ホイールローダー、ロードローラー、フォークリフト、クレーン車、ミキサー車、高所作業車等のはたらくくるま シリーズによってはヘリコプター、船、バイクなども
- 息子がハマった時期 1歳後半~2歳
- 読み聞かせ時間 1分くらい ※じっくり絵を見るのがオススメ!
- 絵本の大きさ 大きめ(横長)
- 絵本の丈夫さ ★☆☆
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★☆☆
バスでおでかけ

クリスマスの時期にオススメの絵本。(でも我が家が買ったのは真夏だった)
お父さんの「今日は素敵なところへ行こう」という声かけで、4人家族がバスでクリスマスのおでかけをするお話です。
バスは動物園や遊園地などに停まりますが、お父さんは降りようとはしません。
いったいどこに行くのだろう?とわくわくして読み進めていくと、最後には仕掛け絵本形式であっと驚く素敵な目的地が待っています!
景色の絵がとても細かくて、途中のバス停での風景はもちろん、道行くいろんな乗り物を探して楽しむのがオススメ。
ページの端などが山の形に切り抜かれていたり、隅々まで見ごたえがあります。
電車好きの子供には、同作者の『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』も良いですよ!
作者の間瀨なおかたさんは、たくさんののりもの絵本を手掛けていらっしゃるようです。
- 登場するのりもの バス 自動車、トラック、郵便車、救急車、消防車、パトカーなど
- 息子がハマった時期 1歳後半~2歳
- 読み聞かせ時間 3~4分くらい
- 絵本の大きさ 大きめ
- 絵本の丈夫さ ★★☆
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★★☆
おやすみ、はたらくくるまたち

文: シェリー・ダスキー・リンカー 絵: トム・リヒテンヘルド 訳: 福本 友美子 出版社: ひさかたチャイルド
ニューヨークタイムズ ベストセラーリスト第1位という、海外の絵本です。
工事現場ではたらくくるまたちが、1日の仕事を終え、「おやすみなさい」に向けて準備をする話です。
購入するよりずっと前から、「のりもの絵本」で検索するとオススメとして出てくるので存在は知っていましたが、実は絵柄の漫画っぽさに悩んで手に取らずじまいでした。
(本屋で息子が離さなくなったので仕方なく買った。)
いざ読み始めると、漫画チックな絵柄はさほど気にならず。
むしろ作者の愛と温かみがあふれる優しいタッチの絵だなと感じるようになりました。
クレーン車、ミキサー車、ブルドーザー、ダンプカー、ショベルカーと、ジューキーズが好きな子供が大喜びすること間違いなしのラインナップ!
あまりにも読まされすぎて、今や私は暗唱できる。
我が家はボードブックタイプを買ったので、寝かしつけの時に仰向けになって持つのも楽ちんでした。
- 登場するのりもの クレーン車、ミキサー車、ブルドーザー、ダンプカー、ショベルカー
- 息子がハマった時期 1歳後半~2歳
- 読み聞かせ時間 3分くらい
- 絵本の大きさ 小さめ ※ボードブック
- 絵本の丈夫さ ★★★
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★★★

はしれ!たくはいびん

田舎のおじいちゃん・おばあちゃんがつくったりんごが、宅配車に乗って町に暮らす孫のもとまで届くおはなし。
息子は大好きな宅配トラックや配送センターのフォークリフト、道を行き交うコンクリートミキサー車、郵便車などに喜んでいましたが、
宅急便って、こんな風にして届けられているのか。と、私はいたく感動してしまった。
集荷されて、トラックを乗り換えて、配送センターに届いて、仕分けされて、またトラックが変わって…という具体的な過程が描かれているので、大人が読んでも面白いです。
- 登場するのりもの 宅配車(宅配トラック)、フォークリフト、コンクリートミキサー車、ダンプカー、ショベルカー、バス、パトカー、消防車、救急車、タクシーなど
- 息子がハマった時期 2歳
- 読み聞かせ時間 3~4分くらい
- 絵本の大きさ 中くらい
- 絵本の丈夫さ ★★☆
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★★☆
クレーンからおりなさい!!

図書館で借りて読んだあと、これは素晴らしい絵本だわとすぐに購入しました。
後に、かの有名な絵本キャラクター・ミッフィーが生まれたオランダで児童文学に贈られる「銀の石筆賞」を受賞した絵本だと知り納得。
工事現場が大好きな男の子・バートは、工事のおじさんたちに「勝手に入っちゃだめだぞ」と再三言われていたのにも関わらず、ある日突然柵を乗り越え、ロードローラーの運転席に!
周りの制止も聞かずに「次はコンクリートミキサーを動かすよ!」と無邪気なバート。
どんどん大変なことが起こるのであわあわしながら読み進めるのですが、ラストは予想のつかないどんでん返し!
びっくりして、思わず冒頭に戻りじっくり絵を追いながら読み直しました。
文字量もしっかりあり、3歳~歳くらい・もしくは小学校低学年でもじゅうぶん楽しめるボリューム・展開の絵本です。
1歳後半の息子にも何か感じるところがあったのか、3分以上はかかる長い読み聞かせをじーっと聞き入っていました。
この本を機に、長い物語も集中して聞けるようになった気がします。
- 登場するのりもの ロードローラー、ミキサー車、クレーン車、パトカー ショベルカー、ダンプカー
- 息子がハマった時期 1歳後半~2歳
- 読み聞かせ時間 5分以上
- 絵本の大きさ 大きめ
- 絵本の丈夫さ ★★☆
- 子供ひとりでのめくりやすさ ★★☆

まとめ
息子が好きな「くるま」ののりもの絵本たち、いかがですか?
私だったら知りたいと思う各本の読み聞かせの分数目安も記してみたので、同じく車派のお子さんをお持ちのパパママのお助けになれば嬉しいです。
ちなみに我が家は、お昼寝前と就寝前には必ず絵本を読んでいます。
生後4か月頃で息子の図書館カードを作り足しげく通っていたせいか、2歳の息子も自然と絵本好きになり、一人で絵本を読んでいる時間も珍しくありません。
このまま本が好きな子に育ってくれたら、嬉しいな。
図書館で借りたけれど手元になくて紹介できなかった絵本もまだまだあるので(2023年1月現在、11冊ご紹介しました!)、今後ひっそりと追加するかもしれません。
* おまけ 絵本に対する私の思いはこちらの記事に…